多くのリタイア者が実感しているように、リタイアすると意外と金を使わないものである。
苦労して貯めた資産が減らないのは嬉しいが、「何のために苦労したのか」と思うと少し残念でもある。
私は30年以上勤務し、55でリタイアしたから資金的には余裕がある。
使いたいこともないから、確実に金を余して死ぬことになるだろう。
金があっていいと思うのは選択肢が豊富になることだ。
実家を住み易いように建て直してもいいし、もっと気に入る場所に住いを構えてもいい。
定期的に住いを変えてもいいし、老人ホームに入ってもいい。
実家の土地が売れなくても困らないし、最悪、災害で家屋を失ってもいい。
どうにでも対応できる。
どうにでも対応できるから自由である。
誰に対しても気兼ねする必要はない。
リタイア前の数年は辛いこともあったが、自由を買うための苦労だったと思っている。
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