2018年11月27日

キツイ労働がいいか、ボロな商品がいいか

身の回りの製品を見渡しても、ほとんどが日本製である。
最近は海外で生産されていることが多いので、正しくは日本メーカーのものである。
ここでは面倒だから日本メーカーのものを日本製と呼ぶ。

日本製は値段の割に品質がいい。
製品だけでなく外食やサービスも同様である。
だから特別なこだわりがない限り、外国製を買うことはない。
大半の日本人がそうだろう。

値段の割に品質がいい商品とは、メーカーにとって生産性の低い商品である。
メーカーにとって生産性の高い商品とは、値段の割に品質が悪い商品のことだ。
少ない手間で大きな売上が得られるわけだから利益率は高いだろう。
メーカーの労働者も低レベルの仕事で高い給与が得られるので嬉しい。
しかし、ユーザーにとっては最悪な商品・サービスといえる。

欧米は生産性が高いという。
それはそうだろう。
クーラーが故障してもサービスマンはなかなか来てくれない。
故障が直らなくても定時が来たら帰りたがる。
そのくせ、目が飛び出るような値段を請求する。
メーカーや労働者の天国だ。

日本人は値段の割に品質がいい商品しか買わない。
だから、メーカーもそれに合わせる。
ユーザーが笑い、メーカーが泣くのが日本社会の気質といえるだろう。
欧米はその逆かもしれない。

若い人の中には、こういう日本気質に批判的な人もいる。
自分の苦しい立場(メーカーの労働者)にのみ目を向けて、ユーザーとしてのメリットを忘れているからだろう。
会社勤めが長くなると、そういう構造もうすうす分かってくるから、一面的な批判はしなくなる。
キツイ労働がいいか、ボロな商品がいいか・・・「どっちもどっち」という気がしてくるからだ。

リタイアした私は、もはやメーカーの労働者ではない。
ユーザーとして商品やサービスを受けるだけの立場である。
だから、ユーザーが笑い、メーカーが泣く日本気質は大変ありがたい。
ほどよい価格で高品質の商品・サービスが受けられるからだ。
ブラック企業、サービス残業、低賃金、大いに結構である・・・とまでは言わないが、ムキになって批判する理由もない。

posted by なすび at 09:13| Comment(6) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする